はじめての海外文学フェア Vol.2スタート!
“本屋でんすけ にゃわら版” というイラストいっぱいのユルいフリーペーパーを制作しております、でんすけのかいぬしと申します。
…全然自己紹介になってないですね(笑) 顔と名前を出さずに活動しているのでご了承ください。
さて、前回の【50人に聞きました!老いも若きもまずはこの1冊から はじめての海外文学フェア】から1年以上経ってしまいました。
せっかく話題になったフェアで、こういうものこそ続けていくべきなのにこの1回で終わってしまうなんてもったいないなぁと思ったのです。
…なーんて偉そうなことを言っている私はこのフェアの発起人の酒井さんのように小さいころから本や海外文学に親しんできたワケではなく、“超”が付くほどのビギナー。
こんな私がどうしてこのフェアを引き継いだのか疑問に思う方もいらっしゃるでしょう、少しお話させてくださいね。
もともと私は18歳までに読んだ本が児童書3冊!活字が大嫌い!(でした!)という書店員としては珍獣的な過去の持ち主なので、海外文学も難しいって聞くし、『どうせ私のレベルでは児童書までが楽しく読める限界!』だと思っていました。
2015年の6月頃でしょうか、芥川賞作家で立教大学文学部教授の小野正嗣先生に『画伯みたいにブッ飛んだヤツは絶対この本が好きだ!!』と、若干余計な一言とともにオススメされたのが岩波文庫の『巨匠とマルガリータ』(上下 ブルガーコフ著/水野忠夫訳)でした。
『エー!海外文学なんてほとんど読んだことないのに上下巻⁉ しかもロシア文学⁉ 岩波文庫って(イメージ的に)難しいやつじゃん!!』と読む前から盛大に拒否反応が炸裂したところ、『絶対好きだよ!猫出てくるもん!』……猫?(←猫好き) そ・そうね…ロシア文学もいいかもね…。せっかく自分のことをよく知っている人がオススメしてくれたのだから、騙された(失礼)と思って読んでみよう!とチャレンジ。
『ほらー、やっぱり名前が長くて覚えられないよぉ…、そもそもロシアなんて○—チンとプル○ェンコとピロシキくらいしか知らないし…。』とブツブツ言いながらも読み進めるうちに、ベルリオーズの首が飛んだあたりでニヤリとしたのでした。
あれから1年。もう拒否反応は出ません(笑)
なんてアッサリしたキッカケなんでしょう。もったいなかったなぁ。
そう、きっと好きになるキッカケなんて簡単なこと。
本当はこういう自分の好みをよく知っていて『おまえにはコレだー!』とオススメしてくれる人がみなさまの周りにも居ればいいのです。でもなかなかいないですよね。
だったらこのフェアがお客様にとってそんな存在になれないかしら?と思い、酒井さんに『引き継がせてほしい』とお願いしました。
さて、引き継いだところまでは良かったのですが、『どんな人に選書をたのもうかなぁ〜♪』なんて暢気に考え始めたら、ひきこもり体質で友達極少の私には選書をたのめそうな海外文学読みなんて50人も集められないことに気付いちゃって、さぁ大変。
初っ端から挫折すると人間って開き直るんですね。
『こうなったらプロフェッショナルにたのみたい!…そうよ!友達がいないなら海外文学のプロ!翻訳家にたのめばいいじゃない!!!』←コネ無し。
そんなワケで、他店の書店員さんや、立教大学内の先生方、“にゃわら版”でお世話になった翻訳家の方に仲のいい翻訳家を紹介してもらい、またその方から紹介して紹介して紹介もらい…時には直接会いに行って!なんと52人の翻訳家のみなさまが協力してくださいました!
すごい!大感謝です!
選書の条件はほとんど前回と同じです。
それを今回は【ビギナー篇】と【ちょっと背伸び篇】に分けてあります。
選書ももちろんですが、『読みたくなるような推薦文をお願いします!』とワガママなお願いをしてしまったのですが翻訳家さん達がリクエストに応えてくださって推薦文を読んでいるだけでも楽しくなりますよ。
店頭フェアでは1冊1冊にPOPを付けてありません。
推薦文は本の帯に書いてありますので、どうぞ手に取って読んでみてください。
そして中身をパラパラしてみてください。
たまーに本を触っていると中身を読んでいないのにビビッとくる本があるのです。
“そういう本”ってたぶん、“自分の本”なんだと思います。直感って大事。
ぜひ店頭で本に触ってください。
52冊とその周辺に置いてある本の中の“あなたの本”が見つけてくれるのを待っています。
それではみなさま、本屋でお会いしましょう。いい出逢いがありますように。
【はじめての海外文学フェアvol.2】はじまりはじまり〜。
0コメント